……という反抗的なタイトルにしたけれど、実は不満に思っている訳ではない。
たぶん、こうなるだろうな、ということは予測していた。
日本時間の深夜2時ごろからAppleの新製品発表イベントが開催された。
発表されたのは、新しいMacBook Proだ。13インチモデル2種、15インチモデル2種。
特徴は、薄く軽くなったこと。トラックパッドが大きくなったこと。サンダーボルトポートの機能を有するUSB‐Cのみポートに採用したこと。
ハイライトは(ややこしいが、通常のファンクションキーをもつ13インチモデルがあるが)キーボードの最上部の段がタッチディスプレイになっていて、アプリケーションによってキー表示が変化する。
……と、正直「ふーん……」という内容だった。
「Hello Again」は、昔、混乱の極みだったMacのライナップを、初代マッキントッシュ登場時のような、明快な状態に戻した初代iMac登場の時に使われたキャッチフレーズだ。正直、今回はMacBook Airよりも薄いProがあり、ファンクションキーのあり/なしモデルなど、明快とは言い難く、新登場したMacBook Proそのものにもインパクトはやや欠けるような気がしてならない。この次、満を持してこれまでのMacを刷新するような、驚きのプロダクトを発表する時に残しておくべきだったと思う。
別の考えもある。
Appleは、もうPCを新しくするつもりはないのかもしれない。つまり、PCに未来を感じていないのかも。
このイベントの前にマイクロソフトの発表があり、そこで据え置き型のSurfaceStudioが発表された。正直、僕はこちらにワクワクした。この製品は、言ってしまえば、従来型のPCとタブレットのハイブリット機である。
Appleは、タブレットがこのまま進化していけば、PCは必要なくなる(少なくともコンシューマにおいては)と思っているのだと思う。事実、現在iPhone7Plusに搭載されているA10チップはインテルのスカイレイク世代とほぼ同等の性能をもつ。設計のあたらしいAppleチップにはまだまだ伸び代がのこされており、どこかで性能が逆転してもおかしくない。
Appleは、たぶんもうWindows機からMacにスイッチさせる、とかそういうつもりでMacを開発していない。Macじゃなきゃだめだ、という生粋のマカーのために作っている節が、僕には感じられる。Appleの儲けの中でMacの割合的にもその考えはおそらく正しい。
今回の発表イベント、実は2時くらいまで映画を見て起きていたのだけれど、そんなことを考えて、見ても面白くないだろうな、と思ったので寝てしまった。